スタミナ苑が全国の焼肉店から一目置かれる最大の理由は、仕込みの異常なまでの丁寧さにある。特に内臓系(ホルモン)の下処理技術は職人芸の域に達しており、独特の臭みを完全に抑え込みつつ、素材が持つ本来の旨味と食感を極限まで引き出すことで知られる。
しかし、2020年代半ば以降、消費者の食生活における「ヘルシー志向」や「脂離れ」はさらに加速した。スタミナ苑の真骨頂である、濃厚な秘伝のタレと脂の乗った極上のホルモンは、あっさりした赤身肉やサシを極力抑えた和牛を好む若年層やライト層にとって「重すぎる」「くどい」と感じられるケースが増えている。伝統の味を守り続ける職人技が、皮肉にも一部の現代人の舌には「まずい」と知覚される現象が起きているのだ。