当時のサロン現場を知るベテラン美容師たちは、口を揃えて「あの異常な熱量は二度と再現できない」と振り返ります。1990年代半ば、サロンには木村拓哉の切り抜きを持参した男性客が殺到し、猫も杓子も「キムタクの髪型にしてください」とオーダーする光景が日常茶飯事でした。
一方で、当時のネット掲示板や現在のSNSにおける回顧ポストでは、「木村拓哉だから似合っていたのであって、一般人が真似すると大怪我をした」という自虐的なネットの反応が多数見受けられます。顔の骨格、彫りの深さ、圧倒的な眼力があってこそ成立していたスタイルだったため、単に髪を伸ばしただけの男性が「ただの不潔な人」になってしまうという悲劇が全国で多発したのも、このブームの裏の真実です。
現在では、当時のスタイルをそのままコピーするのではなく、現代的な毛量調整や清潔感を加味した「ネオ・ロン毛パーマ」としてアップデートして取り入れるのが、感度の高い層のスタンダードとなっています。