大学病院歯科を受診するにあたり、ネット上の噂や誤った先入観によって後悔しないための「3つの盲点」を整理します。
誤解1:「大病院だから初診ですぐに最高峰の名医を指名できる」という幻想
大学病院は特定の「カリスマ歯科医」を患者が自由に指名して診療を受けるプライベートクリニックではありません。基本的には診療科ごとのチーム医療制であり、症例の難易度やリスクに応じて最適な術者(教授、准教授、講師、医員)が院内カンファレンスを通じてアサインされます。特定の医師の診察を希望する場合でも、事前の紹介状における宛名指定やセカンドオピニオン外来の活用など、正規の手順を踏む必要があります。
誤解2:「どんな虫歯でも街のクリニックより安く早く治る」という誤認
「大学病院=公的な施設だから安い」という認識は完全な誤解です。健康保険適用の治療費自体は全国一律ですが、前述の通り紹介状がない場合の選定療養費加算が発生します。さらに、検査ごとに担当部門が分かれており、初診日当日にいきなり削ったり詰めたりする本格的な処置が行われることは稀です。「1回で手早く虫歯を治したい」というニーズには構造的に合致しません。
誤解3:「お茶の水と松戸はカルテや予約が共有されている」という思い込み
同じ日本大学の看板を掲げていますが、お茶の水(歯学部)と松戸(松戸歯学部)は組織・人事・電子カルテシステムが完全に独立した別個の医療機関です。「お茶の水で初診を受けた後、次回は近いから松戸で受診する」といった連携は自動的には行われません。転院する場合は、改めて紹介状の発行と初診手続きが必要になります。