インナーバルコニーとは?後悔の理由と固定資産税の落とし穴を徹底解説

インナーバルコニーとは?後悔の理由と固定資産税の落とし穴を徹底解説

インナーバルコニーとは?後悔の理由と固定資産税の落とし穴を徹底解説に関する主要な事実を丁寧にまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。

インナーバルコニーを検討する施主が最も見落としがちなのが、建築基準法上の「延床面積」と自治体による「固定資産税」の計算ルールです。「バルコニーだから税金は関係ない」という安易な思い込みは、新築後の資金計画を大きく狂わせる危険を孕んでいます。

建築基準法施行令第2条第1項第3号に基づき、床面積を算定する際の原則として「外気に有効に開放されている部分の高さが1.1メートル以上あり、かつ、先端からの奥行きが2メートル以下の部分」は延床面積に算入されません。通常の持ち出しベランダであれば、幅が2メートル未満なら延床面積から除外されるケースがほとんどです。

しかし、インナーバルコニーは三方が壁で囲まれ、上部に強固な屋根が存在するため、自治体の建築主事や指定確認検査機関の判断により「屋根があり、用途上室内と一体的に利用できる空間」とみなされ、2メートル以内であっても延床面積に全額算入されるケースが珍しくありません。

延床面積に算入されると、次のような法規的・金銭的ペナルティが発生します。

  • 建ぺい率・容積率の圧迫:都市部の狭小地などで容積率上限ギリギリの設計をしている場合、インナーバルコニーを設けたことで本来作りたかった居室や収納の床面積を削らざるを得なくなります。
  • 固定資産税評価額の上昇:総務省の固定資産評価基準において、居室と同等に近い躯体構造・内装・軒天仕上げを持つインナーバルコニーは「家屋」としての評価対象になります。通常のアルミ手すりバルコニーが軽微な評価にとどまるのに対し、外壁・屋根・断熱材・防水層を一体施工したインナーバルコニーは資産価値が高く見積もられ、年間の固定資産税が1万〜3万円程度跳ね上がり、それが数十年間にわたって累積します。

建築基準法の面積算定ルールと固定資産税課税基準は自治体によって指導要綱が微妙に異なるため、実施設計に入る前の段階で「延床面積および課税対象面積から除外できる寸法境界線」を担当設計士に精緻に確認させることが不可欠です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。