株式市場において東京海上ホールディングスの評価が際立っている最大の要因は、事業ポートフォリオの圧倒的な多角化と収益性の高さにあります。従来の国内損害保険会社は、国内の自動車保険や火災保険に依存する構造が長く続いていましたが、同社は早くから米国のフィラデルフィア・コンソリデイティッドやデルファイ、HCCといった有力保険グループのM&Aを果敢に推進してきました。
現在ではグループ全体の純利益のうち、海外保険事業が約半分を稼ぎ出す構造が定着しています。これにより、国内で大規模な自然災害が発生しても海外部門の収益が下支えし、逆に海外で損害が膨らんでも国内部門がカバーするという、グローバルなリスク分散体制が完全に機能しています。この盤石なキャッシュ創出能力が、投資家にとって最大の安心感となっているのです。