日常的にスマートフォンやPCの横書きテキストに慣れ親しんでいる世代が、縦書き原稿用紙で最も混乱するのが「数字」と「外国語表記」の扱いです。
縦書きにおける数字の書き方は、原則として「漢数字」を用いるのが王道です。「2026年」であれば「二〇二六年」または「二千二十六年」、「3人」であれば「三人」と表記します。安易に算用数字(アラビア数字)を1マスに1文字ずつ「2」「0」「2」「6」と縦に並べて書くのは、縦書きの組版ルール上、大きな違和感を生むNG例です。
ただし、理科系の論文や統計データを扱う文章で、どうしても算用数字を用いたい場合は、1つのマスの中に数字を2桁収めて書く(半角2文字分)という例外処理が認められることもあります。しかし、推薦入試の小論文や読書感想文では、特別な指示がない限り漢数字で統一するのが最も安全で減点リスクのない選択肢です。
同様に、英語・アルファベットの表記ルールにも配慮が求められます。アルファベットの大文字(A, B, C)は原則として1マスに1文字を書きます。一方で小文字(a, b, c)が連続する場合は、1マスに2文字を縦向きまたは横向きでバランスよく配置するのが一般的です。ただし、長い英単語を縦書きの中で多用すると可読性が著しく低下するため、可能な限りカタカナ表記に置き換えるか、日本語の適切な同義語を選択することが賢明です。
さらに見落とされがちなのが、促音・拗音のマス目位置です。「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」といった小さな文字は、必ず独立した1マスを使用します。前の文字のマスに無理に詰め込んではいけません。配置する位置は、縦書きの場合はマス目の右上寄りに書くのが正しい作法です。マス目の中央に書いてしまうと、通常の「つ」「や」「ゆ」「よ」との判別がつきにくくなり、誤字判定を受けるリスクが生じます。