『スチュワーデス物語』の主題歌がこれほどまでに国民的な記憶として定着した背景には、映像演出との絶妙な掛け合わせが存在します。
オープニングは、名優・来宮良子による重厚で緊迫感に満ちたナレーションから始まります。「この物語は、スチュワーデスへの険しい道を歩み出した、若き女性たちの愛と試練の記録である…」という硬派な語りが響く中、不穏なストリングスが重なり、そこから一転して『What a feeling』のアップテンポなリズムと麻倉未稀の突き抜けるボーカルが炸裂します。
当時の視聴者コミュニティや現代のSNSでの反響を検証すると、この「重々しい導入からの突き抜けるような高揚感」こそが、視聴者のアドレナリンを極限まで引き上げる演出装置として機能していたことが分かります。
さらに、ドラマ本編で使われた劇中歌や挿入歌の数々も作品の密度を高めていました。映画『フラッシュダンス』の劇伴を手掛けたジョルジオ・モロダー風のシンセサイザー・トラックが効果的に配置され、訓練生たちがモックアップ(客室モック施設)で厳しい訓練に耐えるシーンや、教官(風間杜夫)との葛藤の場面で緊迫感を煽り続けました。視聴者は毎週火曜日の夜8時、音楽と映像が織りなす激しいジェットコースター展開に釘付けになっていたのです。