ネット上の掲示板やSNSでは、「強豪私学が越境入学で戦力を独占している」「公立校は私学の資金力に絶対に勝てない」といった言説が散見されます。しかし、現代の兵庫高校野球の現場を取材すると、これらのイメージは実態と大きく乖離していることが分かります。
実態として、社高校や明石商業のみならず、長田高校や加古川東高校といった進学校がシード校を撃破する事例が頻発しています。これは、民間の弾道測定器(ラプソードなど)や映像分析アプリの普及により、多額のグラウンド設備投資を行わずとも、データに基づいた科学的なフォーム改善や配球研究が可能になったためです。
また、選手の地元占有率を見ても、兵庫県内の強豪校は県内出身の中学球児がロースターの7割以上を占めるケースがほとんどです。「県外エリートの寄せ集め」というネット上の言説は過去のステレオタイプであり、現在の実態は「地元選抜同士の高度な知恵比べ」へと進化を遂げています。