すべてのきっかけは、厳しい寒さが続いたある夜の投稿だった。長年親しまれる濃厚豚骨魚介つけ麺専門店「三田製麺所」のカウンター席。湯気が立ち上る一杯のつけ麺の写真とともに、アカウント名「A君」がX(旧Twitter)に投じたのは、飾らない本音だった。
「今日も模試でボロボロだった。でも、この店員さんがスープ割りを出してくれるときの『体調気をつけて頑張ってくださいね』の一言で、なんとか明日も生きられる気がする」
このわずか数行のつぶやきは、瞬く間にリツイートされ、10万件を超える「いいね」を獲得した。投稿には同じように不合格の恐怖と戦う浪人生や、かつて受験生活を乗り越えた社会人からの温かいコメントが殺到。SNS上ではその様子を動画で取り上げるYouTubeの解説コンテンツが次々と作られ、まるで海外のニュースドキュメンタリーを彷彿とさせる熱量で議論が交わされた。