ロッツォは最初から邪悪な心を持っていたわけではありません。かつての彼は、少女デイジーという心優しい持ち主に心から愛され、どこへ行くにも片時も離れない「一番のお気に入りのおもちゃ」でした。しかし、ある日のピクニック先で、デイジーが眠っている間に両親の車が出発してしまい、ロッツォは仲間のビッグ・ベビーやピエロのチャックルズとともに野原へ置き去りにされてしまいます。
それでもロッツォはデイジーの愛を疑わず、長い年月と過酷な道のりを乗り越えて自力でデイジーの家へと辿り着きました。しかし、窓から部屋を覗き込んだロッツォが目撃したのは、「自分と全く同じ見た目をした、新しいロッツォ・ハグベア」を抱きしめて笑顔を浮かべるデイジーの姿でした。
この瞬間、ロッツォの心は完全に崩壊しました。「自分は代わりがきく存在に過ぎなかった」「持ち主の愛など最初から嘘だった」という絶望が、深い憎悪と歪んだ支配欲へと反転したのです。彼は「デイジーはお前も捨てたんだ」とビッグ・ベビーに嘘を吹き込み、心を閉ざしたままサニーサイド保育園へと流れ着くことになりました。