コンテスト終盤の比較審査において、規定ポーズの最後列に位置するアブドミナル アンド サイは、選手の「筋持久力」と「真の絞り」を容赦なく暴き出します。ボディビル規定ポーズの中でも、上半身と下半身の最大筋収縮を同時に維持し続けなければならないため、肉体的・精神的な消耗は極めて激しいものとなります。
審査員の採点シートで明確な点差が生じる最大の要因は、「陰影のコントラスト」と「姿勢の維持力」です。腹筋のブロック感が薄い選手は、全身の皮下脂肪が落ち切っていない印象を審査員に与えてしまいます。一方、腹直筋や腹斜筋の深いカットが浮き彫りになり、同時に大腿四頭筋の外側広筋・大腿直筋の境界線がくっきりと割れている選手は、ステージ上で圧倒的なコンディションの良さを印象づけます。
審査員席からの証言によると、「最後に息が上がって腹部が膨らんでしまったり、脚のカットが抜けてフラットに見えたりする選手が上位争いから脱落する」というシビアな現実があります。単に筋肉を誇示するだけでなく、過酷なステージングの最後の一瞬までプロポーションをコントロールし切る技術こそが、トップランカーへの分水嶺となります。