国家資格である臭気判定士の知見や、日本臭気判定士会が蓄積してきた客観的な測定データによると、地球上で最も強力なニオイを放つ食べ物として揺るぎない首位を誇るのが、スウェーデンの缶詰「シュールストレミング」だ。発酵によって生じる酪酸や硫化水素、酢酸などが複雑に絡み合い、測定器の数値を跳ね上げる。その強烈さは、YouTubeのチャレンジ動画などで演者が悶絶する姿を通じ、いまや世界的な認知を得るに至った。
2位以下には、韓国の伝統料理であるホンオフェ(ガンギエイの発酵品)や、ニュージーランドのエピキュアチーズなどが続く。これらに共通するのは、微生物の働きによってアミノ酸や脂質が分解され、揮発性の高い臭気物質が爆発的に生成されるという点だ。人間の嗅覚は生存本能として「腐敗」や「危険」を察知するように進化してきたため、こうした発酵食品の濃縮されたニオイに激しく反応してしまう。