現代のインターネット上やSNSの神社巡りコミュニティでは、「八幡宮のほうが普通の神社より必ず格式が高く、ご利益も強い」という極端な言説が見受けられます。しかし、これは法制度と宗教的な本質を取り違えた誤解です。
1945年の終戦に伴い、国家神道体制および近代社格制度は公式に廃止されました。現代の神社本庁傘下にある約8万社は、宗教法人法上すべて対等な立場にあります。社号に「宮」や「神社」がついているからといって、現在の神道において神格の優劣や参拝効果の強弱が存在するわけではありません。
由緒ある地方の村社であっても、数百年以上地域社会の共同体を支えてきた産土神(うぶすながみ)としての価値は、大社や宮と何ら変わりません。由緒ある社号に惑わされず、「自らの居住地を守護する氏神神社」と「特定の願い事を託す崇敬神社(八幡宮や稲荷社など)」をバランスよく敬うことが、神道における本来の礼節です。