水前寺清子という存在を語る上で欠かせないのが、1968年にリリースされ社会現象となった大ヒット曲『三百六十五歩のマーチ』です。「しあわせは 歩いてこない だから行進して ゆくんだね」という前向きな歌詞は、高度経済成長期から震災の復興期、そして先行きの見えない現代に至るまで、世代を超えて日本人の背中を押し続けてきました。
さらに、女優としても金字塔を打ち立てています。1970年からTBS系で放送されたホームドラマの最高峰『ありがとう』では、山岡久乃さんとの母娘役をはじめとする主演を務め、最高視聴率56.3%という驚異的な記録を樹立しました。
歌手と女優の双方で国民的スターとなった経験は、今の彼女のステージにも確かな深みとして息づいています。歌一本に再び集中できる環境となった今、これらの名曲を歌い継ぐ使命感をより一層強く抱いていることが伝わってきます。