中村奨吾というプレーヤーの真骨頂は、その卓越した守備力にあります。2018年、そしてキャプテンに就任した2021年に獲得した守備のゴールデングラブ賞は、派手なファインプレーに頼るのではなく、卓越したポジショニングと打球判断、確実な送球の賜物でした。
しかし、近年のチーム事情に伴い、慣れ親しんだセカンドからサードへの配置転換を経験。三塁手は二塁手とは打球の初速やバウンドの質、送球距離が根本的に異なります。このポジション再編に伴う守備負担の変化が、少なからず打撃のリズムにも影響を与えたと球界OBからも指摘されています。名手ゆえの器用さが、一時的に自身の強みをぼやけさせてしまった側面は否めません。現在は持ち前の守備職人としての感覚を取り戻し、内野ならどこでも高いレベルでこなすユーティリティ性と堅実性を再び発揮しています。