水平線がほのかに白み始める午前5時過ぎ。静寂に包まれた伊豆高原の高台で、ゆっくりと空の色が変化していく。濃紺から紫、そして黄金色へ。この一連のドラマチックな移ろいを特等席で堪能できることこそ、多くの人々がこの地を目指す最大の理由だ。
朝陽が海面に光の筋を描く「光の道」現象は、気象条件が整った日にしか見られない自然の芸術作品である。バルコニーに腰掛け、淹れたての温かいお茶を手にその瞬間を待つ。肌をかすめる澄んだ朝の空気と、波が打ち寄せるかすかな音が重なり合い、日常の雑念がすーっと消え去っていくのを感じるはずだ。