日中双方の視聴者やクリエイターの間では、このパクリ問題に対してどのような感情が渦巻いているのでしょうか。コミュニティの生の声から見えてくるのは、互いの制作環境に対する複雑な愛憎劇です。
中国のSNS上では、自国の盗作疑惑に対して極めてシビアな意見が目立ちます。Bilibili動画のコメント欄では、「なぜこれほど美しいCGが作れるのに、魂である演出を日本から盗むのか」「恥を知れ。努力している他の国内クリエイターの顔に泥を塗るな」といった怒号に近い批判が並びます。自国のコンテンツが世界に認められることを強く願うがゆえに、安易な剽窃を行う制作者に対する自浄の圧力は凄まじいものがあります。
一方、日本のクリエイター層やコアなファンの間では、危機感と諦念が交錯しています。ある現役アニメーターは以下のように心情を吐露しています。
「自分たちが描いた渾身のカットが、向こうの豪華なPVでそのままなぞられているのを見たときは強い脱力感を覚えました。しかし同時に、それを破綻なくトレースし、さらにリッチなエフェクトを乗せて動かせる向こうの現場の馬力にも恐怖を感じます。ただ批判しているだけでは、いずれ演出面でも完全に追い抜かれるという焦りがあります。」