「水彩都市」の異名を持つこの地は、環境問題に対する取り組みでも日本の先頭を走る。運河網を網の目のように抱える地理的条件を活かし、水上交通の水素燃料電池船化が急速に進んだ。朝の通勤ラッシュ時間帯、排気ガスを一切出さないスタイリッシュな水上バスが、通勤客を乗せてスムーズに日本橋や竹芝方面へと運んでいく。
緑地化率の向上に対する施策も徹底している。壁面緑化を施した最新のオフィスビル群や、運河沿いに延々と続く親水公園は、都市のヒートアイランド現象を劇的に緩和させた。アスファルトの照り返しに苦しむ都心部とは対照的に、水辺を吹き抜ける風が心地よい涼をもたらす。自然環境の保全と都市機能の拡大という、長年相反するとされてきた課題に対する明確な回答がここにある。