「すき家キング牛丼」が世に初めて登場したのは2009年のことです。当時、並盛の3倍の肉量を誇る「メガ牛丼」のさらに上を行く最上位サイズとして期間限定で実験投入されました。キャンペーン終了後、公式メニューのラインナップからは姿を消したものの、厨房オペレーションに対応可能な食材ストックとレシピが残されたことで、知る人ぞ知る「キング牛丼裏メニュー真相」として脈々と受け継がれてきました。
現在、すき家のほぼ全店に導入されている卓上タブレット端末をいくらスクロールしても、キング牛丼のボタンは配置されていません。これには明確な現場のオペレーション上の理由が存在します。すき家の現場クルーの証言によると、「キングサイズは牛肉だけで500g以上を一度に消費するため、ピーク時間帯に連続して注文が入ると一般客向けの仕込み肉が瞬時に底をつくリスクがある」とのことです。
あえてタッチパネルから除外し、店員への直接口頭注文という「隠しコマンド」の形式を維持することで、店舗側の在庫状況や混雑具合を見極めた上で提供可否を判断する安全弁としている実態が浮かび上がります。