明治が仕掛けた「きのこ党 vs たけのこ党」のオフィシャルな人気投票キャンペーンは、日本の広告史に残る傑作マーケティングとして知られる。単なる商品の味の違いを、消費者を巻き込んだ「党派の対立構造」へと昇華させた。
芸能人を党首に担ぎ出し、政見放送さながらのPR動画を展開した総選挙イベントは、SNS時代におけるバズマーケティングの先駆けとなった。消費者は自らのアイデンティティをどちらかの銘柄に投影し、「きのこ派」「たけのこ派」として議論を戦わせる。商品を買うこと自体が「推しへの投票行為」へと変化したのだ。
このブランドストーリーの構築こそが、発売から約半世紀が経過した現在もなお、両者を棚の特等席に君臨させ続けている最大の理由と言える。