トンネルへ向かう途中に配置された「水庭(みずにある庭)」は、参拝者が現実世界から神聖な世界へと移り変わるための重要な境界線として機能している。広大な水面は静かに空を映し出し、訪れる者はその縁を大きく迂回して歩かなければならない。
この「わざわざ遠回りさせる」設計には、日々の雑念を洗い流し、心を落ち着かせる心理的効果が込められている。水庭を渡り終えると、コンクリート打ち放しの天井から柔らかな自然光が差し込む暗いトンネルへと導かれる。明から暗、そして再び天空へと抜ける光のコントラスト。五感すべてを刺激する光と影のドラマが、大仏との対面をより特別なものに仕上げている。