20系プリウス前期と後期の違いを徹底比較!見分け方と中古車の罠を暴く

20系プリウス前期と後期の違いを徹底比較!見分け方と中古車の罠を暴く

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ドアを開けてキャビンに足を踏み入れた瞬間、誰もが実感するのが20系プリウス内装違いの落差です。初代の実験的エコノミーカーイメージから脱却しきれなかった前期型のインパネ周りは、硬質なハードプラスチックとファブリックのシボ加工が目立ち、いささかチープな印象を拭えませんでした。これに対し後期型では、ダッシュボード上面に手触りの良いソフトパッド調シボが採用され、ステアリングホイールのウレタン成形・本革巻きともに握り心地が大幅に改善されています。

さらに内装グレードでは「G」や「S」の上位仕様に、高級スエード調人工皮革であるアルカンターラ表皮シートが設定されるなど、車格が一段階引き上げられたような上質感が与えられました。

しかし、現代のユーザーにとって外観以上に死活問題となるのがディスプレイと電装設計です。20系プリウスはエアコン操作やハイブリッドエネルギーモニターが一体化された「エレクトロマルチビジョン(EMV)」を全車標準装備していますが、前期型と後期型では液晶パネルの根本スペックが異なります。

前期型のモニターは走査線が粗く、アナログ低解像度(NTSC相当)でした。一方の後期型では画素数が4倍となる高精細VGA液晶へと刷新され、文字のフォントや地図の描画が格段に滑らかになっています。地図メディアも前期のDVD方式から、後期の一部・最終期ではレスポンスの速いHDDナビへと移行しました。

ここで多くのオーナーを苦しめるのが20系プリウスナビ交換前期後期の構造的弊害です。センターパネルのエアコン操作が純正マルチモニターとCAN通信で物理的に連動しているため、市販の2DINナビやディスプレイオーディオを単純にポン付けすることが原則できません。ビートソニック等の専用インターフェースアダプターを介して純正モニターを活かしたまま下段・小物入れスペースに移設・増設する手法が通例ですが、前期型と後期型ではコネクタピンアサインおよび音声信号の伝送プロトコルが全く異なります。「後期用の社外ナビ取り付けキットを前期に流用する」「ディスプレイユニットだけを後期の高精細タイプに換装する」といった試みは配線加工の難易度が極めて高く、安易な自己DIYは車両火災やシステムダウンを招く重大な落とし穴となります。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。