卵の価格動向を正確に把握する上で基準となるのが、JA全農たまごが公表する「鶏卵卸売相場」です。東京市場におけるMサイズ1kgあたりの基準価格は、歴史的な乱高下を経験してきました。
2020年以前、鶏卵相場は長らく1kgあたり160円〜200円前後で推移しており、小売り現場でも1パック(10個入り)150円〜180円程度、特売時には98円で並ぶことが日常茶飯事でした。しかし、2022年秋から2023年にかけて発生した過去最大規模の鳥インフルエンザによって全国の採卵鶏の約1割が殺処分され、2023年春には東京相場が一時350円/kgという記録的な最高値をマークしました。これが世に言う「エッグショック」です。
その後、養鶏農家によるヒナの導入や増頭が進み、供給能力自体は回復へ向かいました。しかし、卸売相場は200円台半ば〜後半で推移し、かつての100円台前半に戻る気配は見られません。2026年現在、一般スーパーにおける卵1パックの平均価格は240円〜280円(税抜)前後が標準的な水準となっています。