本作の力強い骨組みを作り上げたのは、数々の名作ドラマを世に送り出してきた劇作家の井上由美子だ。緻密な取材に基づいて構築された建設業界のリアリティと、極限状態に置かれた人間の心理描写は圧倒的な迫力を誇る。
現場でのロケーション撮影やCG技術を駆使したリアルな崩落シーンなど、未公開の制作裏側には並々ならぬ熱量が注がれていた。木村拓哉自らが監修に参加し、現場の職人の手つきやヘルメットの被り方に至るまで細部にこだわったというエピソードは、本作が単なる娯楽作にとどまらない本物の輝きを放っている理由を裏付けている。