同社は過去数年、遺伝子治療分野への積極的なM&Aを行ってきたが、開発の中止や遅延に伴う巨額の減損損失を計上し、市場から厳しい目を向けられた経緯がある。しかし、バイオテクノロジーの進化スピードが加速する中、遺伝子治療や細胞医療といった「モダリティ(創薬技術)」への投資の手を緩めるわけにはいかない。
短期的な業績への貢献は見込みづらいものの、1回の治療で完治を目指す「究極の医療」としての遺伝子治療は、長期的な競争力の源泉となる。足元の損失を乗り越え、いかに実用化フェーズへと移行できるかが、10年先を見据えた同社の真価を問う試金石となるだろう。