2006年1月期に放送されたドラマ『アンフェア』は、最高視聴率16.5%を記録した傑作刑事サスペンスです。検挙率ナンバーワンを誇りながらも型破りで孤独な刑事・雪平夏見(篠原涼子)と、元夫で新聞社社会部デスクの佐藤和晃(香川照之)。この2人の間に生まれた一人娘・佐藤美央を演じていたのが、当時小学生になったばかりの向井地美音でした。
ドラマ放送当時、視聴者の間では「あの美少女子役は誰なのか」「本当に声が出せない子どもを起用したのではないか」と騒然となるほど、その佇まいは異彩を放っていました。彼女は1998年1月29日生まれ。1歳からセントラル子供劇団に所属し、数々のCMや大河ドラマ『利家とまつ』(2002年)などに出演していた生粋の実力派子役でした。
『アンフェア』のオーディションにおいて、プロデューサー陣が「雪平の冷徹な仮面を剥がす唯一の存在」として白羽の矢を立てたのが向井地美音でした。母と娘の張り詰めた緊張感、そして事件に巻き込まれていく過酷な運命を背負うキーパーソンとして、彼女の存在はドラマの骨格を支える決定打となったのです。