なぜ上半身が反り返る?大臀筋歩行の正体と転倒を防ぐ改善リハビリ

なぜ上半身が反り返る?大臀筋歩行の正体と転倒を防ぐ改善リハビリ

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歩行分析の現場や理学療法士の国家試験でも頻出するテーマが、股関節周囲の筋力低下によって生じる「異常歩行の見分け」です。特に混同されやすいのが、大臀筋歩行と、お尻の横にある中殿筋の機能不全から起こるトレンデレンブルグ歩行およびデュシェンヌ歩行の違いです。

これらは観察すべき「ブレの方向(平面)」と「使えない筋肉」が明確に異なります。歩行の特徴とメカニズムの違いを整理したのが下表です。

異常歩行の名称主たる原因筋と神経支配動揺の方向(観察面)代償動作と臨床的特徴大臀筋歩行
(後方動揺歩行)
大臀筋
(下臀神経支配)前後方向
(矢状面)踵接地直後に上半身を後方へ急激に反らせる。骨盤の腸骨大腿靭帯を突っ張らせて安定を図る。トレンデレンブルグ歩行中殿筋・小殿筋
(上臀神経支配)左右方向
(前額面)片脚立ちになった際、支えている脚と「反対側」の骨盤が下がり、骨盤の水平を保てなくなる。デュシェンヌ歩行中殿筋・小殿筋
(上臀神経支配)左右方向
(前額面)骨盤が下がるのを防ぐため、上半身を支えている脚の「同じ側」へ大きく傾けて重心を寄せる。

前後のグラつきを見るなら体の真横(矢状面)からチェックし、左右の揺れを見るなら体の前後(前額面)から観察するのが臨床評価の鉄則です。横から見て「踵を着いた瞬間に上半身がガクンと後ろへ引ける」動きがあれば、それは中殿筋ではなく大臀筋の機能低下を疑う決定的な指標となります。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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