ライブファンの間で語り草となっているのが、レコードやCDのクオリティを現場で軽々と凌駕してしまう現象、いわゆる「口から音源」です。この言葉を名実ともに体現しているのが、玉置浩二とMISIAの2人といえます。
まず玉置浩二歌唱力評判の核心にあるのは、圧倒的な「倍音の豊かさ」と「子音の発音速度」です。玉置浩二の歌声を周波数分析すると、中低音から高音域に至るまで、人間の耳に心地よく響く整数次倍音と非整数次倍音(ハスキーな成分)が絶妙なバランスで共存しています。自著や過去のロングインタビューで「言葉を音に乗せるのではなく、言葉の感情がそのまま声になる」と語っていた通り、ささやくようなウィスパーボイスから力強いフルボイスへの移行に一切の段差がありません。同業者であるMr.Childrenの桜井和寿やスキマスイッチなど、日本のトップミュージシャンたちが畏敬の念を込めて「日本で最も歌が上手い」と公言する理由がここにあります。
一方でMISIA歌唱力真相を紐解くと、規格外の「肺活量」と「共鳴腔のコントロール技術」が浮き彫りになります。5オクターブとも称される驚異的な音域を持ち、超高音のホイッスルボイスを自由自在に操る彼女ですが、真の真骨頂はバラードにおける中音域の圧倒的なロングトーンです。野外スタジアムの最後列までマイクを通さず届くのではないかと錯覚させるほどの声量を持ちながら、ピッチ(音程)がコンマ1ミリもブレません。2026年代以降の大型音楽フェスでも、PAエンジニアがリハーサルなしで完璧な音場を作れるほど、ボーカル自体のダイナミクスレンジが精密に自己制御されています。