「亭主関白」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、1979年に大ヒットしたさだまさしの楽曲『関白宣言』だろう。「お前を嫁にもらう前に言っておきたいことがある」という歌詞で始まるこの曲は、一見すると夫の強い威厳や主導権を誇示しているように受け取られがちだ。しかし、歌詞全体を読み解けば、そこには不器用ながらも妻を一生涯愛し抜くという深い覚悟と優しさが込められている。
だが、現代のネット掲示板で語られる「自称・亭主関白」の夫たちの多くは、この精神性を根底から欠いていると指摘される。愛情や敬意を伴わない「威張り」だけが一人歩きし、家庭内での身勝手な支配欲にすり替わっているのだ。昭和の名曲に描かれた絆と、現実の家庭で展開される居丈高な態度。そこには埋めがたいギャップが存在する。