2016年上期に放送された本作は、戦前から高度経済成長期という日本の大きな転換期を舞台に、生活者の視点から「暮らしを豊かにする」ことに生涯を捧げた女性の奮闘を描いた傑作だ。物資が乏しい戦中・戦後の暗闇の中で、主人公・小橋常子が妹たちとともに灯した小さな明かりは、現代を生きる私たちの心にも深く響く。
単なる成功サクセスストーリーにとどまらず、衣食住の工夫や日々の小さな幸せを愛おしむ姿勢が丁寧な映像美で構築されている。この確かな時代考証と人間ドラマの深みこそが、テレビドラマ史に残る名作として長く愛され続ける最大の理由と言えるだろう。