歴代子役の中でも、特に視聴者の記憶に刻まれているのが小島あやめ、松田杏咲、高橋萌衣の3名です。彼女たちの選択は三者三様であり、子役出身者の典型的なキャリアパスを象徴しています。
初代・小島あやめ:ブレイクダンサーと知的タレントの二刀流
2008年の放送開始時、巧みな高速ラップと変顔、そして大人顔負けの鋭いツッコミで世間を震撼させたのが初代MCの「あやめちゃん」こと小島あやめです。当時小学生だった彼女は、子ども向け番組の枠組みを根底から覆す異色の存在でした。
明治大学文学部へ進学した彼女は、学問と並行して本格的なストリートダンスに没頭。数々のダンスバトルやコンテストで実績を残し、現在ではダンサー、ダンスインストラクター、振付師としてのプロフェッショナルな地位を築いています。自身の公式SNSやYouTubeでは、かつての天真爛漫な明るさを残しつつ、研ぎ澄まされた身体表現を披露。30代を迎えた現在も、舞台や映像作品、ラジオ番組などでマルチに活躍を継続しています。子役時代の強烈な看板をポジティブなエネルギーへと昇華させた稀有な成功事例です。
16代目桃太郎・モモエ(松田杏咲):「美少女の毒舌」を残して学業へ
2015年度から登場し、ピンクの衣装を身にまとい「〜でございますわ」「愚民の皆様」といった高飛車なセリフを放ちながら、圧倒的な歌唱力と表現力で視聴者を釘付けにしたのが「モモエ」こと松田杏咲でした。当時、大人の視聴者層(特にサブカルチャー層)からも熱狂的な支持を集め、番組の看板コーナーをいくつも担当しました。
2019年3月の番組卒業時、視聴者からは芸能界でのさらなる大ブレイクが期待されていましたが、彼女が下した決断は「学業専念」でした。高校進学、そして大学進学という人生の節目を迎える中で、芸能プロダクションとの契約を解消し、芸能界を事実上引退。本人の意志によってプライベートなSNSも整理され、表舞台から姿を消しました。ファンからは寂しがる声が上がったものの、「自らの意思で人生のハンドルを握り直した賢明な選択」として好意的に受け止められています。
3代目・めいちゃん(高橋萌衣):等身大の少女から大人への脱皮
2015年度から4年間にわたりメインMCを務めた「めいちゃん」こと高橋萌衣は、素直で明るい笑顔とお茶の間を和ませるリアクションで、朝のお茶の間に安心感を届ける象徴的な存在でした。
小学3年生から6年生という心身が劇的に変化する時期を駆け抜けた彼女は、2019年春の中学校進学と同時に番組を卒業。その後はティーン向けのモデル活動や単発の出演などを経験しつつも、高校・大学進学という教育課程に重点を移しました。かつての愛らしい面影を残しながらも、聡明な大人の女性へと成長しており、静かに次の自己実現へと向かっています。