上司や取引先とタクシーに同乗するビジネスシーンでは、席次(座る順番)の振る舞いがビジネスマナーとして重視されます。狭い車内であっても明確な上下関係が存在するため、基本的なタクシー上座下座席順ルールを頭に入れておくと現場で迷いません。
一般的な4人乗りセダンまたはジャパンタクシータイプにおける席次は以下の順序が基準です。
- 上座(1番目):後部座席の運転席の後ろ(右奥)
- 次座(2番目):後部座席の助手席の後ろ(左手前)
- 三座(3番目):後部座席の中央(左右に挟まれる位置)
- 下座(4番目):助手席
運転席の後ろが最も安全性が高く、乗り心地も安定しているため最上位の上座とされます。一方、助手席は「下座」となり、最年少者や道案内・支払いを行う役回りの人物が座るのが通例です。助手席に乗る担当者は、行き先の指示、有料道路の利用確認、料金の精算を担う重要な司令塔となります。
ただし、現代のビジネス実務においては、形式的なマナーよりも「実質的な快適性への配慮」が優先される場面が増えています。例えば、奥の席へ滑り込むのが困難な着物姿の女性や、足腰に不安のある高齢の役員に対して「上座だから」と無理に奥へ座らせるのは逆効果です。「乗り降りしやすい手前の席へどうぞ」と声をかける柔軟性こそが、真の意味でのスマートな立ち振る舞いといえます。