2026年の国際政治を読み解く最重要キーワードが、新興国・発展途上国の総称である「グローバルサウス」の圧倒的な存在感です。かつて米ソ冷戦下で「第三世界」と呼ばれた国々は、今や世界人口の約8割、世界全体の購買力平価(PPP)ベースGDPの過半を占める巨大勢力となりました。
ウクライナ情勢や中東情勢、米中対立において、グローバルサウスの多くの国々はどちらの陣営にも盲従しない「戦略的自律(戦略的中立)」を貫いています。自国の国益を最優先し、欧米とも中国・ロシアとも実利的なディールを行うプラグマティズムが主流です。BRICSの枠組み拡大に伴い、エネルギー資源や重要鉱物(リチウム、コバルト、ニッケルなど)のサプライチェーンを握る途上国の発言力は過去最高に達しています。
日本にとっても、食料・エネルギー自給率が低い構造上、これら資源国や若年人口が爆発的に増える東南アジア・アフリカ諸国との関係構築は、国家存亡に関わる最優先事項となっています。