本作の土台を支えたのは、人気作家・林真理子の小説『西郷どん!』と、連続テレビ小説『花子とアン』や『ドクターX』などを手掛けたトップ脚本家・中園ミホによる強力なタッグです。
これまでの歴史作品における西郷隆盛は、「幕末の三傑」「寡黙な偉人」という重厚なパブリックイメージで描かれることが大半でした。しかし、今作では「愛嬌があり、弱者に優しく、どこか人間臭くて惚れっぽい」という、極めてエモーショナルな人物像が前面に押し出されました。
薩摩藩士同士の熱い絆(郷中教育の武士道)はもちろんのこと、3度の結婚(愛加那との切ない純愛や妻・糸との夫婦愛)、さらには主君や仲間たちとの深い情愛など、人間・西郷隆盛を突き動かした「尽きせぬ愛」を丁寧に描写。女性目線を取り入れた中園ミホの繊細な脚本は、従来の歴史ファンだけでなく幅広い層の視聴者を強く引き込みました。