小栗旬と石原さとみの本格的なタッグとして真っ先に名が挙がるのが、2012年7月期の月9ドラマ『リッチマン、プアウーマン』です。実は二人のドラマ共演歴を遡ると、2005年のNHK大河ドラマ『義経』にまで行き着きます。しかし、当時は直接深く絡むシーンは限定的であり、本格的な芝居のぶつかり合いは本作が初めての機会でした。
人間関係に心を開けない天才プログラマー・日向徹と、懸命に彼を支えようとする夏井真琴。小栗旬と石原さとみが演じたこの二人のキャラクターは、視聴者が「実在のカップルであってほしい」と願うほどのリアリティを帯びていました。特に視聴者の間で語り草となっているのが、感情が爆発する小栗旬と石原さとみのキスシーンです。最終回の空港での感動的な告白キスや、感情をストレートにぶつけ合う抱擁シーンは、演出の枠を超えた真実味を放っていました。
当時の制作発表やドラマ特番の現場取材において、石原さとみは小栗旬について「芝居の自由度を極限まで引き出してくれる絶対的な存在」と全幅の信頼を語り、小栗旬もまた「さとみちゃんが真琴として全力でぶつかってきてくれるからこそ、日向徹という人間が完成した」と手放しで賞賛していました。この妥協のない役作りと互いへの深い敬意こそが、視聴者を釘付けにしたケミストリーの源泉です。