読者が単行本を購入する際、もっとも注目した論点の一つが「第27巻には何話から何話まで収録されているのか」という点です。結論から述べると、収録話数は第237話「人外魔境新宿決戦⑭」から第245話「人外魔境新宿決戦⑰」までの全9話です。総ページ数はジャンプコミックス標準の192ページ構成となっています。
この第237話〜第245話の区間は、まさに息もつかせぬ展開の連続でした。物語は、五条悟を討ち取った直後の宿儺に対し、雷神・鹿紫雲一(かしも はじめ)が自身の術式「幻獣琥珀」を解放して特攻する激闘から幕を開けます。宿儺は万(よろず)から託された呪具「神武解」を振るい、さらに千年前の真の姿である「受肉の完了」を遂げて鹿紫雲を圧倒、粉砕します。
一方、別の戦場である岩手県・御所湖結界では、1000年にわたる呪術の黒幕・羂索(けんじゃく)の前に、まさかの伏兵・髙羽史彦が単身立ちはだかります。髙羽が生来持つ術式「超人(バカサバイバー)」は、「自分がウケると確信した想像を現実に具現化する」という、特級呪霊すら凌駕しかねない理外の能力でした。
ここから展開されたのは、呪術廻戦史上もっとも前代未聞の「死線のお笑いグランプリ」です。羂索はお笑い芸人としての髙羽の深層心理に同調し、知性派呪術師としての顔を捨て、本気の漫才コンビとして髙羽の「笑い」に真正面から付き合います。テレビのバラエティ番組、学園コント、そしてM-1グランプリの決勝舞台さながらのセンターマイクの前でボケとツッコミを繰り広げた末、髙羽は自らの芸人人生に最高の満足感を得て安らかに舞台を降ります。その極限の隙を突き、死角から突撃した乙骨憂太の凶刃が羂索の首を跳ね飛ばすという、息をのむ電撃戦が決着しました。
巻末の第244話・第245話では、舞台が再び新宿へと戻り、日車寛見と虎杖悠仁が宿儺に対して領域展開「誅伏賜死(ちゅうぶくしし)」を発動。法廷での裁判劇により宿儺に「死刑判決」を下し、処刑人の剣で討滅を図る緊迫の法廷バトルへと繋がっていきます。