大谷家の3兄妹の長男である大谷龍太、そして長女の大谷結香。7歳年上の兄と2歳年上の姉は、スーパースターとなった末っ子の翔平にとって、今も昔もかけがえのない心の拠り所だ。
兄の龍太は、社会人野球の名門で現役選手および指導者として白球を追い続けてきた生粋のアスリートである。身長187センチの堂々たる体躯は、弟の翔平を想起させる。しかし、彼が歩んできた道は決して平坦なエリートコースではなかった。独立リーグやクラブチームを経て自らの力でキャリアを切り拓いた兄の不屈の背中を、弟はずっと見つめていた。派手さを好まず、愚直に練習へ打ち込む兄のプロフェッショナルな姿勢こそ、二刀流の原風景だったと言える。
一方、姉の結香はバレーボール経験者で、168センチと長身の持ち主。いつも穏やかな笑顔で家族を包み込み、弟が高校時代に下宿生活を送っていた頃も、変わらぬトーンで励まし続けた。過度なプレッシャーをかけず、ひとりの弟としてありのままを受け止める姉の存在が、ストイックすぎる翔平のメンタルバランスをどれほど救ってきたかは想像に難くない。