ハードウェアの故障以前に、中身として詰めるべきコンテンツの供給網も崩壊している。かつて隆盛を誇った成人向け雑誌出版業界は、インターネットの普及とスマートフォンの定着によって致命的な打撃を受けた。数百ページに及ぶ紙の雑誌を束ね、定期的に巡回して自販機へ装填する――その流通モデル自体が経済合理性を失ったのだ。
かつて駅売店やコンビニの棚を埋め尽くしていた雑誌が姿を消したのと同様に、路上の自販機へ回す専用タイトルの出版点数も底をついた。この激動のメディア変遷はABEMAなどの報道番組でも度々特集され、デジタル配信への完全シフトとそれに伴う紙媒体の落城として語られてきた。もはや自販機を巡回・補充する専任のルートセールスマンという職能そのものが、過去の歴史となりつつある。