スタジオ内だけでなく、屋外中継を担当するお天気キャスター衣装にも顕著な特徴が見られます。早朝の屋外は気温が低く、足元を露出させるスタイルは一見不合理に見えますが、そこには過酷な現場特有の機能的要請が潜んでいます。
都内の情報番組で気象コーナーを担当するキャスターは、自著やインタビューでこう振り返っています。「雨天時のレインブーツや風が強い日の裾さばきを考えると、濡れたストッキングを何時間も履き続けることは衛生面でも冷えの観点でも極めて厳しい環境です。撥水加工のスプレーを塗布した素肌に軽量なサンダルや撥水パンプスを合わせるほうが、現場での対応力が格段に上がります」
一方、スタジオ内の人気アナウンサーコーディネートにおいては、立ち位置やカメラワークに応じた計算が徹底されています。全身を映す引きのカメラアングルでは、スカート丈と脚の露出バランスが視線誘導を決定づけます。女子アナミニスカート理由として、視聴率獲得を狙った安直なお色気作戦と揶揄されるケースも散見されますが、現場ディレクターは「全身のプロポーションを美しく見せ、スタジオセットの圧迫感を減らすための黄金比設計」だと反論します。
アナウンサー個人の意向よりも、番組全体のトーン&マナーに即して衣装会社が持ち込む数十着の中から、担当プロデューサーとスタイリストの合議によってその日のコーディネートが決定されるのがテレビ制作の日常です。