ネット上の掲示板やSNSでは、回復期リハビリ病院に対して「入れば元通りの健康な体に戻してくれる魔法の場所」という誤った先入観が語られがちです。しかし現場の実態は大きく異なります。
急性期病院での「ベッド上での安静・治療」から一転し、回復期病棟では「朝起きて着替える」「車椅子へ移乗する」「トイレまで歩く」といった日常生活のすべてが訓練として位置づけられます。そのため、患者本人が「痛いのに無理やり歩かされた」「看護師さんが手を貸してくれない」と愚痴をこぼし、家族がそれを真に受けて病院への不信感を募らせるというトラブルが後を絶ちません。
もう一つの盲点は、差額ベッド代に関する合意トラブルです。法律上、病院側の都合で個室に入った場合、患者側の同意書がなければ差額室料を請求することはできません。しかし「空き部屋が大部屋にないため個室になります」と説明され、家族が理解しないままサインしてしまう事例が医療現場全体で散見されます。経済的負担を避けたい場合は、「大部屋が空き次第、即座に移動したい」という希望を書面で明確に伝えることが自己防衛につながります。