消費者が最も神経を尖らせるのがキャベツ外葉の残留農薬の真相です。農林水産省および厚生労働省の食品安全基準において、国内で流通する農産物の残留農薬は、生涯にわたって毎日摂取し続けても健康に影響がない「一日摂取許容量(ADI)」の範囲内に厳しく規制されています。
そもそも市場に出荷されるキャベツは、畑での収穫時に泥や傷のついた最外層の葉(非結球葉)を2〜3枚あらかじめ取り除いた状態で箱詰めされています。店頭に並んでいる濃い緑色の外葉は、生育途中で内側から包み込まれるように発達した結球葉の外側にあたるため、収穫直前に散布された農薬を直接大量に浴びているわけではありません。自治体や検疫所が実施する残留農薬モニタリング検査でも、基準値を超える事例は極めて稀です。
それでも外葉の農薬や土汚れを徹底的に落としたい場合、調理現場のプロが実践するキャベツの農薬の落とし方およびキャベツ外側の葉の洗い方の手順を踏むことが推奨されます。
基本となるのは「30秒以上の流水こすり洗い」です。水溶性の残留成分や表面の汚れは、流水を当てながら手のひらで表面と裏面をキュッキュッと擦り合わせるだけで約80%以上洗い流せます。さらに衛生面を高めたい場合は、ボウルに張った水に小さじ1杯程度の重曹を溶かした重曹水、あるいは食酢を少量混ぜた水に1分ほど浸してから流水ですすぐ手法も有効です。ただし、長時間水に漬けすぎると水溶性ビタミンが流出してしまうため、浸け置きは最長でも2分以内にとどめるのが鉄則です。