日本のトランプゲーム市場における最も興味深い現象は、プレイヤー層の広大さにある。自治体のデジタル活用推進事業を通じてタブレットに親しんだ地方のシニア層が、毎日の脳トレ感覚でフリーセルやババ抜きをプレイする一方、Z世代やα世代はトランプを「ルールが普遍的なアナログライク・ゲーム」として新鮮に捉えている。
マッチングロビーに入れば、70代の年金生活者と20代の大学生が、年齢も素性も知らぬまま一枚の「スペードの2」を巡って火花を散らす。流行り廃りの激しい現代のコンテンツ産業において、100年後も変わらないルールで対等に遊べる土俵は、トランプをおいて他にない。