お焼香の回数は何回が正解?宗派別の作法と押しいただく意味を徹底解説

お焼香の回数は何回が正解?宗派別の作法と押しいただく意味を徹底解説

お焼香の回数は何回が正解?宗派別の作法と押しいただく意味を徹底解説についての真相をお届けします。

葬儀の現場で最も頻出する疑問が、「お焼香は1回なのか、それとも3回なのか」という点です。結論から言えば、どちらか一方のみが絶対の正解なのではなく、宗旨宗派によって依拠する教えが異なるため、回数の規定も分かれるというのが真相です。

古来、インドから伝来した仏教において香を焚く行為は、芳香によって自らの心身の穢れを清め、仏や故人に清浄な空間を捧げるための崇高な供養でした。その過程で、数字に対して込められた意味が宗派ごとに体系化されていきました。

お焼香の1回と3回の違いを比較すると、その背景にある思想が浮き彫りになります。

3回行う宗派(真言宗や天台宗、日蓮宗の一部など)において、「3」という数字は仏教における最も根本的な概念を表しています。具体的には、仏(覚者)・法(教え)・僧(実践者集団)の「三宝(さんぼう)」に香を捧げること、あるいは人間が犯す悪業の根源である「身(身体)・口(言葉)・意(心)」の三業を清め、欲望・怒り・愚痴という「貪・瞋・痴(とん・じん・ち)」の三毒を消し去る誓約を意味しています。

対照的に、1回を行う宗派(浄土真宗本願寺派や臨済宗の一部など)では、「仏に対して余計な分別を挟まず、一心を込めて向き合う」「阿弥陀如来の絶対的な救済への報恩感謝」という教義が重視されます。回数を重ねて自らの功徳を誇るのではなく、ただひたすらに祈りを凝縮させる行為が1回の焼香に込められているのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。