『笑点』の名物といえば、六代目三遊亭円楽さん(当時は三遊亭楽太郎)と繰り広げた強烈な「罵倒合戦」です。「ハゲ」「ジジイ」「早く死ね」といった過激なフレーズが飛び交う大喜利は、日曜夕方の定番として全国を沸かせました。
しかし、この応酬は互いに対する絶対的な信頼とリスペクトがあって初めて成立した至芸でした。生前、円楽さんは「歌丸師匠だからこそ、どこまで踏み込んでも笑いに変えてくれるという安心感があった」と語っています。舞台裏では誰よりも歌丸師匠の健康を気遣い、移動の手配や体調管理に心を砕いていたのが円楽さんでした。
2018年7月、歌丸師匠の告別式で円楽さんが読み上げた弔辞は、列席者やファンの涙を誘いました。震える声で「じじい、早すぎるんだよ!」と叫び、最期まで師と仰ぎ続けた姿は、芸の道で結ばれた二人の深い絆を物語っています。2026年に円楽さんが旅立った際にも、多くのファンが「天国でまた歌丸師匠と罵倒合戦をしているはずだ」と二人を偲びました。