なぜソニー・ミュージックエンタテインメント入社説がこれほど強固に根付いたのか。その構造的な要因は、乃木坂46の運営体制にある。グループの所属事務所である乃木坂46合同会社は、ソニー・ミュージックレーベルズとKeyHolderグループの合弁関係にあり、レコード会社とプロダクションが極めて密接に連携している。現場のスタッフやマネジメント陣にはソニー出向組も多く、組織の境界線は曖昧だ。
関係者の間では、元メンバーが引退後に関連会社のサポート業務やアートワーク、デザインなどのクリエイティブ制作に携わるケースは珍しくないと言われる。他の芸能プロダクションへ移籍するのではなく、かつて自分を育ててくれた組織の周辺で信頼関係を保ちながら裏方として協力する。そうした文脈のなかで、橋本の動向が「社員としての入社」という言葉へと変換され、拡散したと見るのが自然だろう。