国内大手である日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)において、ヘアアイロンに対するスタンスは国土交通省の安全通達に準拠しているため、基本ルールは一致しています。JALヘアアイロン規定でもANAヘアアイロン持ち込みルールでも、取り外しができないリチウムイオン電池内蔵型アイロンは例外なく搭乗拒否の対象です。
一方で、実務上の運用で注意すべきはLCC(格安航空会社)や海外エアライン、そして国際線機内持ち込み制限です。国内線と国際線では、保安検査の厳格さのレイヤーが異なります。国際線の場合、液体物規制(100mlルール)に意識が向かいがちですが、海外の保安当局では「リチウム電池内蔵機器」に対するスクリーニングが日本以上に機械的かつ冷徹です。
例えば、アジア圏や欧州の主要空港では、日本国内では「バッテリーを取り外せば持ち込める」とされているモデルであっても、検査員がメーカーごとの安全構造を細かく識別できず、外見だけで「コードレスアイロン=没収」と一律判断されるトラブルが報告されています。また、往路の日本出発時には見逃されて通過できたものが、復路の海外空港で差し押さえられ、言葉の通じない現地スタッフを前に愛用品を失う事態も頻発しています。海外渡航を伴う移動においては、ローカルルールによる没収リスクを回避するためにも、最初からコンセント式ヘアアイロンを選択するのがリスクマネジメント上の鉄則です。