ネット上やSNSでは、数多くのディズニーの名言一覧が出回り、自己啓発やビジネスの引用として親しまれています。しかし、情報精査を進めると、創業者ウォルト・ディズニー本人の肉声と、後世の創作や映画の台詞が混同されているケースが少なくありません。
最も有名な言葉の一つである「夢を見ることができるなら、それは実現できる(If you can dream it, you can do it.)」というフレーズ。実はこれ、ウォルト本人の発言ではなく、1980年代にディズニーのイマジニア(クリエイター)であったトム・フィッツジェラルドがエプコットのアトラクションのために考案したフレーズであることが、ディズニー公認のアーキビストらによって明らかにされています。
一方で、ウォルト・ディズニーの名言の元ネタとして歴史的に確認されている本物の言葉には、より冷徹なまでの現実主義と創造への狂気が宿っています。
「ディズニーランドは永遠に完成しない。この世界に想像力が残っている限り、成長し続けるだろう。」
(Disneyland will never be completed. It will continue to grow as long as there is imagination left in the world.)
——1955年7月17日、ディズニーランド開園時の公式インタビュー記録より
「夢」という耳当たりの良い言葉の裏には、現状維持を徹底的に拒絶し、常に改善と革新を求め続けたウォルトの徹底したリアリズムが存在します。甘いファンタジーとしてだけでなく、終わりのない挑戦の哲学として捉えてこそ、これらの言葉は真の重みを放ちます。