現代折り紙の父と称される巨匠・吉澤章が生み出した、紙を湿らせて有機的な曲線を表現する「ウェットフォールディング」の哲学は、令和のクリエイターたちにも深く息づいている。直線だけで構成されていた造形に命を吹き込み、生き生きとした表情を与えるアプローチは、伝統工芸の枠組みを軽やかにアップデートした。
特に、耐久性と独特の風合いを兼ね備えた和紙を用いた作品づくりは、国内外のアーティストから再評価されている。繊維が長く強靭な日本の紙は、鋭い折り目だけでなく柔らかな立体感を保持するのにも最適だ。古い因習にとらわれず、伝統素材を用いて現代のリビングに馴染むモダンインテリアを仕立てる試みが、静かなブームを呼んでいる。