釣りの仕掛けにおいて、リールから竿先を通って伸びる大元の糸を「道糸(メインライン)」と呼び、その先端に結束して魚側のルアーや針に接続する補助的な糸を「リーダー(ショックリーダー・ハリス)」と呼びます。リーダーを挟むこの二重構造の糸立てを、釣り用語で「ラインシステム」と表現します。
仕掛けに道糸をそのまま結ぶ「直結」と、リーダーを介すシステムとの間には、物理的な耐久性とトラブル発生率において決定的な差が存在します。現代のルアーフィッシングで標準装備となったPEラインは、極細のポリエチレン原糸を4本あるいは8本編み込んで作られており、引っ張る力に対して極めて強い強度を誇ります。しかし、その反面「摩擦」や「瞬間的な衝撃」に対して極端に脆いという物性上の弱点を抱えています。
もしPEラインをルアーに直結した場合、魚の鋭利な歯やエラ、海中の岩礁、テトラポッド、貝殻などにラインがわずかに擦れただけで、ハサミを入れたかのように一瞬で弾け飛びます。さらに、伸び率がほぼゼロであるため、大物が激しく首を振った際や急激に突っ込んだ際のショックが直接ラインの結び目に集中し、耐えきれずに破断してしまいます。リーダーはこの致命的な欠陥を補うための不可欠な「緩衝材」かつ「防護壁」として機能します。