ネットの検索候補に現れる「マイメン 死語」という不穏なワード。流行の移り変わりが異常な速度で進む現代において、この言葉は過去の遺物になってしまったのでしょうか。渋谷や下北沢のユースカルチャーの現場、そして主要プラットフォームの言説データを検証しました。
現場の取材を通して判明したのは、「死語になったのではなく、一過性のバズワードから日常言語へ完全定着した」という事実です。
2010年代半ばから後半にかけて巻き起こった『フリースタイルダンジョン』や高校生ラップ選手権による空前のMCバトルブームの際、マイメンという言葉は若年層の流行語として急速に消費されました。そのブームの熱狂が落ち着いたことで、一部のトレンドチェイサーからは「古い」「過去の流行り言葉」と見なされる瞬間があったことは否めません。
しかし、近年の動向を分析すると、言葉のライフサイクルは「流行期」を脱し、「インフラ化(定着期)」へと移行しています。定点観測データによると、X(旧Twitter)やTikTok、Instagramのキャプションにおける「マイメン」の月間投稿数は、2024年から2026年にかけても月間数万件規模の安定した水準を維持しています。
SNSやコミュニティ掲示板で確認できるリアルな声をご紹介します。
「地元の成人式で5年ぶりに再会した幼馴染。お互い進路はバラバラだけど、やっぱりコイツが一生のマイメンだと確信した」(20代男性・Instagram投稿より)
「上司が若手社員との飲み会で『君は俺のマイメンだからさ!』と言ってきて空気が凍りついた。言葉自体は生きてるけど、おじさんが無理して使うと痛すぎる」(20代女性・X投稿より)
言葉自体は完全に市民権を得ているものの、「誰が、どのような文脈で発するか」という使用者の属性や空気感が厳格に問われるフェーズに入ったと言えます。